年齢別の脈圧の正常値
脈圧は動脈硬化の進行の目安になると説明しましたが、その脈圧は50歳以降になると急速に上昇する傾向があるといわれています。
50歳以降の方で、それまで薬を服用しても下がらなかったのに下の血圧が下がってきた場合は、脈圧が大きくなってきたと考えるべきで「要注意」のシグナルなんです。
その結果、50歳以上の方にとっては、脈圧は老化(動脈硬化)のマーカーとしてだけでなく、それ自体が心血管疾患の危険因子となりえることもわかってきています。
ただ最近ではよく見聞きするようになった「脈圧」ですが、実はこれまで脈圧値へ関心がもたれることは少なかったために、収縮期血圧と拡張期血圧についてのデータはたくさんあるにもかかわらず、脈圧値の正常範囲に関しての資料は乏しいということらしいです。
つまり年齢別の脈圧の資料もすくなくて、その正常値についての統一した判断はなされていないようです。
ちなみに一部の資料によれば、調査された年齢別の脈圧値が・・・
40代:45
50代:50
60代:55
70代:60
80代:75 程度となっています。
年齢が高くなるにつれて脈圧値も高くなるのは、心臓に近い大動脈の老化現象である動脈硬化によります。
現状では、年齢別になっていませんが、「日本高血圧学会 2004」にしめされている分類が参考になると思います。
(成人における血圧値の分類)
分類 収縮期血圧 拡張期血圧 脈圧
至適血圧 <120 かつ<80 40
正常血圧 <130 かつ<85 45
正常高値 130〜139 または85〜89 45〜50
高血圧軽症 140〜159 または90〜99 50〜60
中等症 160〜179 または100〜109 60〜70
重症 ≧180 または≧110 70
収縮期性 ≧140 かつ<90 >50
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